法人PC処分は3つの法律が絡む

法人PCを1台処分するだけで、最低3つの法律に触れる。個人情報保護法、廃棄物処理法、資源有効利用促進法。どれも違反すれば罰則がある。

「業者に渡せば全部やってくれるでしょ」と思っている担当者が多いが、法律上の責任は排出元(=自社)にある。業者が不正をしても、管理責任を問われるのは自社だ。ここを理解しているかどうかで、処分の進め方がまったく変わる。

1. 個人情報保護法

実務上のポイント

法人PCには顧客データ、社員の個人情報、取引先情報が入っている。これらを消去せずに処分すると、個人情報保護法の「安全管理措置義務」違反に該当する可能性がある。

2022年4月の改正で、以下が変わった。

  • 漏洩時の報告義務が法的義務に格上げ。従来の努力義務から、個人情報保護委員会への報告と本人通知が必須に
  • 法人への罰金上限が1億円に引き上げ。従来の50万円から大幅に強化された
  • 委託先の監督義務の明確化。データ消去を外注しても、委託元の監督責任は免れない

つまり「業者に消去を任せたから大丈夫」ではなく、「消去されたことを確認する」ところまでが自社の義務だ。

具体的な対応

ADEC認定業者にデータ消去を委託し、1台ごとの消去証明書を受領する。証明書をIT資産台帳のシリアル番号と突合し、全台分の消去が完了したことを確認する。この一連のプロセスを記録として残しておけば、万が一の際にも「適正な措置を講じていた」と説明できる。

2. 廃棄物処理法

実務上のポイント

法人が排出するPCは産業廃棄物(廃プラスチック類・金属くず等)に分類される。家庭ゴミと同じ扱いで捨てると不法投棄になる。罰則は5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金。法人には3億円以下の罰金。

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やるべきこと

  • 産業廃棄物収集運搬業・処分業の許可を持つ業者に委託する。許可番号は業者のウェブサイトや契約書で確認できる
  • マニフェスト(産業廃棄物管理票)を発行する。電子マニフェスト(JWNET)でも紙でも可
  • マニフェストを5年間保管する。処分完了の報告(D票・E票)が返ってくるまで追跡する

注意点として、買取業者にPCを売却する場合は「廃棄物」ではなく「有価物」の扱いになるため、廃棄物処理法の適用外となる。つまり、マニフェストも不要。これは買取を選ぶ実務上のメリットのひとつだ。

ただし、「無料引き取り」は要注意。対価がゼロの場合、廃棄物と有価物の境界が曖昧になる。行政の見解では「運搬費 > 売却益」なら廃棄物として扱われる可能性がある。無料引き取りの業者を使う場合は、契約書に「有価物としての譲渡」と明記されているか確認すること。

3. 資源有効利用促進法

実務上のポイント

PCメーカーに対して、自社製品の回収・リサイクルを義務づける法律。ただし、法人PCについてはメーカーの回収義務の対象外になるケースが多い(PCリサイクルマークが付いていない法人向けモデル)。

「メーカーが無料で回収してくれる」と思い込んでいる企業が多いが、法人向けPCは有償回収になるのが一般的で、1台3,000〜7,000円かかる。しかもデータ消去は自社責任だ。

現実的な対応

メーカー回収は手続きが煩雑で、自社ブランド製品しか対応しない。複数メーカーのPCが混在している環境では、買取業者にまとめて売却するほうが手間もコストも小さい。

法律ごとの罰則まとめ

排出者(企業)にとって直接リスクが大きいのは、個人情報保護法と廃棄物処理法の2つ。資源有効利用促進法は主にメーカー側の義務だが、処分方法の選択に影響するため知っておく必要がある。

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